新型コロナウイルス感染防止策について

  • 新型コロナウイルス感染症の感染経路は、せき、くしゃみ、会話等のときに排出される飛沫やエアロゾルの吸入、接触感染等と考えられていることから、基本的な感染対策が重要です。
  • 加えて、政府及び地方公共団体が積極的・戦略的な検査と積極的疫学調査により、感染拡大の起点となっている場所や活動を特定して効果的な対策を講じること、さらに、感染状況に応じて、人流や人との接触機会を削減することが重要です。

基本的な感染対策とは、「三つの密」(① 密閉空間(換気の悪い密閉空間である)、② 密集場所(多くの人が密集している)、③ 密接場面(互いに手を伸ばしたら手が届く距離での会話や発声が行われる)という3つの条件をいう。以下同じ。)の回避、「人と人との距離の確保」、「マスクの着用」、「手洗い等の手指衛生」、「換気」等をいいます。

  • このうち「マスクの着用」の考え方については、個人の主体的な選択を尊重し、着用は個人の判断に委ねることを基本とし、政府は各個人のマスクの着用の判断に資するよう、令和5年2月10日新型インフルエンザ等対策推進会議基本的対処方針分科会で示された「マスク着用の有効性に関する科学的知見」等を踏まえ、感染防止対策としてマスク(不織布マスクを推奨)の着用が効果的である場面などを示すこととします。
    • ① 高齢者等重症化リスクの高い者への感染を防ぐため、マスクの着用が効果的な下記の場面では、マスクの着用を推奨します。
      • 医療機関受診時
      • 高齢者等重症化リスクが高い方が多く入院・生活する医療機関や高齢者施設等への訪問時
      • 通勤ラッシュ時等混雑した電車やバス(概ね全員の着席が可能であるもの(新幹線、通勤ライナー、高速バス、貸切バス等)を除く。)に乗車する時(当面の取扱)
    • ② 新型コロナウイルス感染症の流行期に重症化リスクの高い方が混雑した場所に行く時は、感染から自身を守るための対策としてマスクの着用が効果的であることを幅広く周知していきます。
    • ③ 症状がある方、新型コロナ検査陽性の方、同居家族に陽性者がいる方は、周囲の方に感染を広げないため、外出を控える。通院等やむを得ず外出する時には、人混みを避け、マスクを着用する。
    • ④ 高齢者等重症化リスクが高い方が多く入院・生活する医療機関や高齢者施設等の従事者については、勤務中のマスクの着用を推奨します。
    マスクの着用は個人の判断に委ねられるものでありますが、事業者が感染対策上又は事業上の理由等により、利用者又は従業員にマスクの着用を求めることは許容されます。この「マスク着用」の考え方は、円滑な移行を図る観点から、国民への周知期間や各業界団体及び事業者の準備期間等も考慮し、令和5年3月13日から適用することとします。各業界団体においては、上記及び下記の方針に沿って業種別ガイドラインの見直しを行い、現場や利用者へ周知する。同日までの間はこれまでの考え方に沿った対応をお願いします(注)。(注)これまでの考え方は以下のとおりです。
    • 屋内において、他者と身体的距離(2m以上を目安)がとれない場合
    • 屋内において、他者と距離がとれるが会話を行う場合
    • 屋外において他者と距離がとれず会話を行う場合
    については、マスクの着用を推奨します。
    • また、高齢者等との面会時や病院内など、重症化リスクの高い者と接する場合にはマスクの着用を推奨します。
    • マスクは不織布マスクを推奨します。
    • 屋内において他者と身体的距離がとれて会話をほとんど行わない場合は、マスク着用は必要ありません。
    • 屋外において、他者と身体的距離が確保できる場合、他者と距離がとれない場合であっても会話をほとんど行わない場合は、マスクの着用は必要ありません。特に夏場については、熱中症予防の観点から、マスクを外すことを推奨します。
    • また、乳幼児(小学校に上がる前の年齢)のマスクの着用には注意が必要であり、特に2歳未満では推奨されません。2歳以上の就学前の子どもについても、個々の発達の状況や体調等を踏まえる必要があることから、他者との身体的距離にかかわらず、マスク着用を一律には推奨しません。なお、本人の体調がすぐれず持続的なマスクの着用が難しい場合は、無理に着用する必要はなく、マスクを着用する場合は、保護者や周りの大人が子どもの体調に十分注意した上で着用してください。

 なお、「マスクの着用」の考え方の適用に当たっては、以下の点に留意します。

  • マスクを着用するかどうかは、個人の判断に委ねることを基本とし、本人の意思に反してマスクの着脱を強いることがないよう、個人の主体的な判断が尊重されるよう周知していきます。
  • 子供については、すこやかな発育・発達の妨げとならないよう配慮することが重要であり、保育所等に対してもマスクの着用の考え方を周知します。
  • 感染が大きく拡大している場合には、一時的に場面に応じた適切なマスクの着用を広くよびかけるなど、より強い感染対策を求めることがあり得ます。ただし、そのような場面においても、子供のマスク着用については、健康面等への影響も懸念されており、引き続き、保護者や周りの大人が個々の子供の体調に十分注意する必要があります。

 「マスクの着用」の考え方の適用後であっても、基本的な感染対策は重要であり、政府は、引き続き、「三つの密の回避」、「人と人との距離の確保」、「手洗い等の手指衛生」、「換気」等の励行について呼びかけることとします。

 また、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが変更された以降は、基本的対処方針及び業種別ガイドラインは廃止となり、個人及び事業者は自主的な感染対策に取り組むこととなります。政府は、感染症法上の位置づけ変更後も、自主的な感染対策について必要となる情報提供を行うなど、個人及び事業者の取組を支援していくこととします。